新人の看護師の場合、注射や点滴に慣れていないことで不安や緊張を覚え、失敗してしまう可能性がある。失敗してしまうとさらに苦手意識が強くなってしまうこともあるので、しっかりコツを押さえてスムーズに出来るようにしよう。事前の準備をきちんとして、患者とコミュニケーションを取っていると成功しやすくなるのである。
1つ目のポイントは準備をしっかり行うことだ。事前に必要な器具を揃えることはもちろんのこと、患者の体や腕の位置、ベッドの高さなどを調整する。特にベッドに寝ている患者のときには柵を外して、適切な距離を保って注射や点滴が出来るように考えよう。また、心構えも大切なポイントで、失敗を恐れずに自分を信じることである。あまり緊張していると患者にも緊張が伝わり、患者が不安がってしまう。失敗したら先輩看護師にフォローして貰えば良いと考えて、気楽に挑むことが大事だ。患者さんとコミュニケーションを取ることも成功の秘訣で、いつもどこに針を刺しているのか聞いてみる手もある。大体の位置が分かれば血管も探しやすく、位置を決める時間の短縮にもなるのだ。
技術面で重要なのは成功率が高いと思われる血管を探すことだ。片腕ずつ駆血して丁寧に静脈の怒張をチェックしていき、血管の弾力を確認してからポイントを定める。曲がりくねっている血管は針が刺しにくいので、真っ直ぐな位置を見つけると良いだろう。血管が逃げやすい患者の場合は注射をする反対の手で、針を刺す位置より少し離れた場所を引っ張ると逃げにくくなるのである。
患者にとってはベテランも新人も関係ないので、プロ意識を持ってきちんとこなせるようにしよう。